―現実にノイズで警告してくる“アレ”を再現できるか?
はじめに:サイレントヒルという“異常な日常”
1999年にPlayStationで登場した伝説のホラーゲーム『サイレントヒル』。
一見アメリカの田舎町らしい街並みに、霧・闇・異形の怪物・そして人間の狂気が忍び込んだ、心理的恐怖の傑作です。
このゲームの特徴のひとつに、「ラジオのノイズによる敵の接近通知」があります。
見えないけれど、音だけで危険を感じ取るしかない世界。
プレイしたことがある方なら、あの「ザーッ……」というノイズに、夜な夜な怯えた記憶があるかもしれません。
あの“ラジオ”、現実に作ったらどうなる?
ふと思いました。
🔧 あのラジオ、実際に作れるんじゃないか?
ノイズを発して警告するラジオ型ガジェット。
しかも本物のように、つまみでチャンネル(曲)を変えられるギミック付き。
というわけで、ちょっと真剣に“現実世界のサイレントヒルラジオ”の作り方を妄想してみました。
サイレントヒルの「ラジオ」が怖かった理由

ゲーム内で手に入る「携帯ラジオ」は、敵(モンスター)が近づくとノイズを発して警告してくれるアイテムです。
- 普通のラジオのようにBGMや音楽は流れない
- ノイズしか鳴らない(しかも敵が近い時だけ)
- プレイヤーの不安を極限まで高める装置
本来、ラジオとは安心感や娯楽の象徴のはず。
なのにこのゲームでは、ラジオが鳴る=恐怖が近づいてくる合図。
それが非常に強烈だったのです。
🎮 そこで現実化計画:サイレントヒル風ノイズラジオ
▼ 想定する動作:
- 普段は**ラジオのような音源(BGMなど)**が流れる
- 敵(BLEタグ)を検出すると、自動でノイズに切り替わる
- ノイズの激しさは敵との距離(RSSI)で変化
- つまみ(ポテンショメータ)で曲を変える「ラジオ風操作」
🔧 構成案(最もシンプルな方法)

| 部品 | 内容・理由 |
|---|---|
| ESP32 | BLEスキャン&音源切り替え処理用マイコン(Wi-Fi/BLE内蔵) |
| BLEタグ | 敵役(電波を発信するだけ) |
| DFPlayer mini | SDカードからMP3を再生する小型モジュール |
| スピーカー | 小型でOK、できればアンプ付き |
| ポテンショメータ | 曲の切り替え用つまみ |
| ノイズ音源 | あらかじめSDカードに入れておく |
| ラジオ風ケース | 100均+スチームパンク風加工で雰囲気アップ |
🧠 仕組みのイメージ
plaintextコピーする編集する【通常】
→ 曲1〜5をランダムに再生(つまみで切替)
【BLEタグが近づく】
→ 通常音源をフェードアウト → ノイズ音に切り替え
【BLEタグが離れる】
→ ノイズ終了 → ラジオ音源に復帰
💡 ノイズの正体は「フェイク音」
もちろん“本物の電波ノイズ”ではなく、**録音されたノイズ音(MP3)**を用意します。
YouTubeなどで「radio static」や「TV white noise」などのフリー素材を探せばすぐ見つかります。
🎚️ ラジオっぽくするために

- つまみで曲を変えると“チューニングノイズ”を一瞬入れる
- LEDを点滅させて“受信中”感を演出
- スピーカーの穴を昔のラジオ風に加工
🧪 作ったら何ができる?
- ホラーイベントの仕掛けに使える
- 部屋のどこかに“敵”を置いて、近づいたらノイズで警告
- BLEタグを人に持たせて、“敵役”にしても面白い
- 子供たちに持たせてリアルなかくれんぼも楽しいかも・・・
もはやホラーごっこデバイスといっていいかもしれません。
📝 まとめ:ラジオが鳴ると怖いという逆転の発想
サイレントヒルのあのラジオは、ただの道具ではありません。
それは、「見えないものに対する恐怖」を知らせる“現代のお札”のような存在だったのかもしれません。
その演出を、ガジェットで再現するというこの試み──
怖いのにワクワクする、そんな矛盾を抱えたデバイスを、いつか形にしてみたいと思っています。
🎬 次回作るかも…?
このラジオを実際に組んで動かす記事は、もし作ったら改めて投稿するかもしれません。
BLEタグとの接続方法や、ノイズ切り替えのスケッチなども備忘録として残したいですね。

