DFPlayer miniで作るおしゃべり工作|自分の声を使わずにVOICEVOXで簡単音声化

初心者向け解説

キャラクター:ずんだもん ©SSS LLC

はじめに

「ボタンを押すと工作がしゃべる!」そんな電子工作を作りたいけれど、自分の声を録音するのはちょっと恥ずかしい…と思ったことはありませんか?
昔、子どもたちのオモチャとして私の声が再生される電子工作を作ったのですが
子どもたちが、妻のお母さんの前で私の声(思いっきりふざけた声)を連続再生して
赤面ボーイになりました…🥵

そんな時に便利なのが、小型音声再生モジュールのDFPlayer miniと、無料で使える音声合成ソフトVOICEVOXです。
この2つを組み合わせれば、録音なしでオリジナルの声を作り、工作を簡単におしゃべりさせることができます。

本記事では、初心者や親子DIYでも挑戦できるように、VOICEVOXで音声を作る方法、DFPlayer miniへの導入手順、配線例、Arduinoコードまでをわかりやすく解説します。


DFPlayer miniとは?

DFPlayer miniは、小型のMP3プレーヤーモジュールです。

  • SDカードから音声を再生可能
  • Arduinoやマイコンと簡単に接続できる
  • スイッチやセンサーと連動させて再生できる

つまり、「ボタンを押すとしゃべる工作」を作るのに最適なモジュールです。
Arduinoと組み合わせると、LEDやモーターと連動させることもでき、遊び心満載のガジェットを作ることができます。
なので、センサーと組み合わせれば、センサーが感知した時にお喋りする装置も出来るんです。


必要な材料・ソフトウェア

それでは、必要になる材料等を紹介します。

ハードウェア

  • DFPlayer mini
  • microSDカード(32GB以下、FAT32フォーマット)
  • Arduino(UnoやNanoなど)
  • スピーカー(3W、4Ω推奨)
  • ジャンパーワイヤー
  • ブレッドボード

ソフトウェア

  • VOICEVOX(無料の音声合成ソフト)
  • Arduino IDE

VOICEVOXでオリジナル音声を作る

自分の声を使わずに工作をしゃべらせるには、VOICEVOXが便利!

1-1. VOICEVOXのインストール

公式サイトから無料でダウンロード・インストールできます。Windows、Mac、Linuxに対応しています。

公式サイトのリンク

1-2. 音声の生成

起動時の画面はこのような感じです☝

キャラクターはたくさん選べる上、性格も選べるのでとっても楽しい。
アクセントやイントネーションを調整しましょう。

  1. VOICEVOXを起動
  2. 好きなキャラクター(声質)を選択(画面の顔アイコンから変更できます)
  3. テキストボックスに読み上げたい文章を入力
  4. 「再生」ボタンで音声をプレビュー
  5. 満足したら「音声書き出し」からWAVファイルとして保存

1-3. おすすめの設定

  • 話速: やや遅め(0.8〜0.9)にすると聞き取りやすい
  • 音高: キャラクターの特性を活かした設定
  • 抑揚: 自然な会話になるよう調整


Step 2: 音声ファイルの準備

2-1. ファイル形式の変換

DFPlayer miniはMP3形式を推奨するため、必要に応じてWAVからMP3に変換します。

2-2. ファイル名の規則

DFPlayer miniでは番号順に再生されるため、ファイル名を以下のように設定してください。

0001.mp3 - 挨拶
0002.mp3 - 時刻お知らせ
0003.mp3 - アラート音
0004.mp3 - 終了メッセージ

こんな感じでOK👇

2-3. microSDカードへの保存

  • FAT32でフォーマット
  • ルートディレクトリに音声ファイルを配置
  • 容量は32GB以下を使用

Step 3: DFPlayer miniの配線

基本配線図

DFPlayer mini    Arduino
VCC          ->  5V
GND          ->  GND
TX           ->  D2 (SoftwareSerial RX)
RX           ->  D3 (SoftwareSerial TX)
SPK_1        ->  スピーカー+
SPK_2        ->  スピーカー-

基本的に上記のような配線になります。
詳しくは、使い方説明を書き記した記事が有るので、下のリンクを見て頂ければ幸いです。

初心者向け|DFPlayer miniの使い方解説!Arduinoなしで音声再生DIY入門

注意点

Step 4: Arduinoプログラミング

4-1. ライブラリのインストール

Arduino IDEで「DFRobotDFPlayerMini」ライブラリをインストールしてください。

  • スピーカーは3W、4Ωを推奨
  • 電源は5Vを使用(3.3Vでは動作が不安定になることがある)
  • 配線が正しくても初回は認識に時間がかかる場合がある

4-2. 基本的なサンプルコード

こちらをコピペして頂き、Arduinoに書き込むと0001.mp3が再生されます。👇

#include "SoftwareSerial.h"
#include "DFRobotDFPlayerMini.h"

SoftwareSerial mySoftwareSerial(2, 3); // RX, TX
DFRobotDFPlayerMini myDFPlayer;

void setup() {
  mySoftwareSerial.begin(9600);
  Serial.begin(115200);
  
  if (!myDFPlayer.begin(mySoftwareSerial)) {
    Serial.println("DFPlayer miniが接続されていません");
    while(true);
  }
  
  myDFPlayer.volume(20);  // 音量設定(0-30)
  
  // 起動時の挨拶
  myDFPlayer.play(1);  // 0001.mp3を再生
}

void loop() {
  // センサーの値に応じて音声を再生
  if (digitalRead(4) == HIGH) {
    myDFPlayer.play(2);  // 0002.mp3を再生
    delay(3000);
  }
}

以上の手順で、おしゃべり装置は完成です。
用途に合わせて、センサーと組み合わせてみましょう😄

親子DIYならではの工夫

  • 複数のセリフをランダム再生
    → 「気まぐれガジェット」に変身
  • 工作の見た目に合わせた声を選ぶ
    → ロボット型なら低めの声、ぬいぐるみ型ならかわいい声
  • LEDやモーターと連動
    → 喋るだけでなく、動きや光で遊べるガジェットに

これらを工夫するだけで、親子での工作時間がより楽しく、学びにもつながります。

実際に私が合成音声を使用して作った電子工作が有りますので、下のリンクを見て頂けたら嬉しいです。👇こちらは土壌湿度センサー+DFPlayer miniの組み合わせです。

Arduinoで作る!声と表情で水やりをお知らせ!子どもと作る“おしゃべり植物


まとめ

DFPlayer miniとVOICEVOXを組み合わせれば、自分の声を使わずにオリジナルの音声でおしゃべりガジェットを作ることができます

親子DIYで楽しむ場合、声やセリフのカスタマイズ、LEDやモーターとの連動など、工夫次第で遊び方が無限に広がります。

まずは簡単なセリフを作って、ボタンでしゃべる小さなガジェットからスタートしてみましょう。


💡 補足ポイント

  • 音声は短め(数秒〜30秒程度)が扱いやすい
  • VOICEVOXは無料で高品質な音声合成が可能

よくある問題と対処法

ここからはよくある問題について対処法を解説します。

音声が再生されない

  • microSDカードのフォーマットを確認(FAT32)
  • ファイル名が4桁の数字になっているか確認
  • 配線を再確認(←配線間違いは本当に良くあります)

音質が悪い

  • スピーカーの仕様を確認(3W、4Ω推奨)
  • 音声ファイルのビットレートを下げる
  • 電源の安定性を確認

認識が不安定

  • 電源電圧を確認(5V推奨)
  • 初期化時に適切な待機時間を設ける(←海外激安モデルは注意、最悪動きません。)
  • ソフトウェアシリアルの通信速度を調整

VOICEVOXの活用テクニック

キャラクター選択のコツ

  • ずんだもん: 親しみやすく、汎用性が高い
  • 四国めたん: 落ち着いた声で案内音声に適している
  • 春日部つむぎ: 明るく元気な声で子供向け工作に最適

YouTubeでずんだもんはよく見ますし、聞きますよね。
うちの子どもたちはずんだもん大好きで大喜びでした😂

自然な音声にするポイント

  1. 句読点を適切に配置
  2. 長い文章は短く分割
  3. 数字は漢字表記も試してみる
  4. 感情表現を活用する
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